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企画展「もうひとつの源氏物語-偐紫田舎源氏-」

企画展「もうひとつの源氏物語-偐紫田舎源氏-」

「今源氏錦絵合 梅枝 四十三」三代歌川豊国(当館蔵)

会期

2024年05月18日(土)〜 2024年06月30日(日)

主催

那珂川町馬頭広重美術館

開館時間 午前9時30分より午後5時まで(但し入館は4時30分まで)
休館日 月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日
入館料

大 人:500円(450円)
高大生:300円(270円)
※()は20名以上の団体料金。
※中学生以下は無料。
※障がい者手帳等をお持ちの方・付き添1名は半額。

開催趣旨

 平安時代に紫式部が書いた長編小説『源氏物語』は、千年もの時を経た今もなお、人々に読み継がれる不朽の名作です。江戸時代には、柳亭種彦(りゅうていたねひこ)が『源氏物語』を翻案した合巻『偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)』を執筆し、ベストセラーとなります。この、『偐紫田舎源氏』の挿絵を手掛けたのが三代歌川豊国(国貞)。本展覧会では『偐紫田舎源氏』やその続編をもとに描かれた浮世絵、三代歌川豊国(国貞)による「今源氏錦絵合(いまげんじにしきえあわせ)」を中心に、江戸時代の『もうひとつの源氏物語』を紹介します。

ミュージアムトーク(展示解説)

令和6年5月18日(土)午後1時30分~ 当館学芸員 ※要観覧料

みどころ

江戸時代の源氏物語
『偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)』は、紫式部が書いた『源氏物語』の世界を、平安時代から室町時代に移して翻案された長編合巻です。戯作者・柳亭種彦(りゅうていたねひこ)が執筆し、浮世絵師・歌川国貞(三代豊国)が挿絵を描き、版元・鶴屋喜右衛門から刊行されました。「にせ」とは゛偽”の紫式部が作った話、あるいは『源氏物語』に゛似せ”た話という意味で、登場人物の多くが『源氏物語』の人物に擬えて、似た名前が付けられています。平安時代の雅やかな貴族社会とは異なり、室町時代の武士社会を背景にした勧善懲悪の世界。随所に推理小説やミステリー要素も加わった物語です。物語の冒頭では、江戸に住んでいた「紫式部」というあだ名の女が、自分の名前にちなみ『源氏物語』に似た草双紙を作ろうと『偐紫田舎源氏』を書き始めます…。

偐紫から生まれた源氏絵
『偐紫田舎源氏』がベストセラーとなった一因は、歌川国貞(三代豊国)による艶麗(えんれい)な挿絵にあったといわれています。物語の登場人物たちが描かれた浮世絵もまたコレクションアイテムのひとつとして人気を博し、『偐紫田舎源氏』に取材した作品群は狭義(きょうぎ)の「源氏絵」と呼ばれました。三代歌川豊国(国貞)による「今源氏錦絵合(いまげんじにしきえあわせ)」は、『偐紫田舎源氏』の世界を『源氏物語』の五十四帖に擬えて作られた、五十四枚の浮世絵揃物です。『偐紫田舎源氏』の世界を浮世絵から楽しむことができます。

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