menu

「富士十二景」より 「両国橋下」

歌川広重

「富士十二景」より 「両国橋下」

富士の眺望を江戸とその近郊から捉えた12図からなる画帖。各図は1年12ヶ月のいずれかの景に当たると思われる。
「両国橋下」は、5月28日に川開きを迎えた隅田川と両国界隈の活気あふれる景を描いている。
両国橋をくぐって進む屋根舟の上には女が立ち、風を受けて襟元を押さえるかのように手を襟に添えている。川面を行き交うたくさんの舟、向こう岸の両国広小路にひしめく店々などからは、納涼期の盛り場らしい賑わいが伝わってくる。そして遠景に富士山を描くことも忘れない。

ページトップへ